コンセプト|サーマルヴューX HR Type SC



 サーマルヴューXの生体・人体向けHRシリーズの技術を搭載し、公衆衛生学に基づいて設計された発熱者検出のためのスクリーニング専用サーモグラフィ。
 HRシリーズの生体計測技術を基に発熱者との識別をし易くした独自の色調処理、信号ドリフト制御を搭載し、アラート表示、警報、アイソサームなど検査者の負担軽減します。偽陽性、偽陰性低減のために変数も複数用意しアウトカムを重視しています。

温度差を鮮明にする熱画像

 サーマルヴューXでは識別したい範囲に反応するように色調カーブを用いています。
 閾値付近に反応し検査者に視覚的にわかりやすく表示させています。またアイソサームを用いて特徴的に色抽出することも可能です。

様々なスクリーニング変数

 

一次スクリーニングとして陽性か陰性か分類するには基準を決める必要があります。ある温度を検出した瞬間を陽性とするだけでは、検出しすぎ(偽陽性)や見逃し(偽陰性)を過度に増やしてしまいます。
 そのためサーマルヴューXでは検出基準となる変数を複数用意しており、ユーザーが閾値など設定することができます。

様々な検査者、被験者へのお知らせ方法

 HRシリーズ タイプSCでは様々なアラートの出し方を選択できます。PCスピーカーから警告音を出す、画面色を変える、アイソサームによる色分けなどです。
検査者への負担軽減のための半自動化や被験者への不快感軽減のために警告音を検査者が用意する音楽ファイルなどに変えることも可能です。

 簡単な起動・ネットワーク対応

 サーマルヴューX全シリーズ共通の簡単な接続・起動でスクリーニングを行えます。
 カメラはIPカメラでネットワーク対応が可能です。離れた場所に世知することもできます。

高温度分解能&高速フレームレート

 生体計測では高い温度分解能、速い画像取得は必須です。スクリーニングでは室温からせいぜい10℃程度しか変わらず、その上1℃2℃の違いを動く対象から見分ける必要があります。
 サーマルヴューX採用のカメラではスクリーニングにHRシリーズ共通して提供される高いフレームレートと値の小さいNETDをのカメラを用いています。

基準温度に合わせこむオフセット機能

 冷却型と異なり通常サーモグラフィは雰囲気の影響を受けやすく、そのため測定値がふらつくことがあります。
 オフセット機能は別途基準となる温度に合わせ込むことで、温度精度、温度再現性を高めることが出来ます。感度ごと補正するので、単純な加減ではなく、全範囲にオフセットを適用することが出来ます。

数多くのカメララインナップ・高い熱的安定設計

 スクリーニングは他の計測と異なり、運用目的や設置環境によって条件が大きく異なります。
 HRシリーズ タイプSC用には様々な対応が可能なよう4種類のカメラを用意しています。

継続的なサポート

サーマルヴューXは発熱者検出のみならず、半導体、医療、各種研究、設備制御、異常検出等多くの用途に用いられています。
様々な分野でのアップデートによりサーマルヴューXは常に進化しており、OSの更新を含め継続的なサポートを受けることができます。