コンセプト|半導体検査と顕微鏡サーモグラフィ



発熱は全ての半導体の問題であり克服すべき課題である。数多くの不良は通電しないか異常発熱による故障・性能低下という形で明らかになる。  発熱は故障や設計ミスが深刻な形になる前に予見させてくれるメジャーな現象の1つである。発熱は作動時の能動的な現象であり、この予測因子を捉えることが高い歩留まりを実現する  極小サイズになればなるほど僅かな製造工程での不良でも通電しにくくなり、論理的に極小箇所の発熱は極大になる。その発生場所はますます予見しにくくなっており、シミュレーションで捉えることはできない。発熱は計測するよりほかない。
 接触して温度計測することがもうできない大きさであるため、非接触温度計測が不可欠である。しかし表面リード10μmの世界、部品100μmの世界では、通常の放射温度計やサーモグラフィではその温度を極めて過小評価してしまう。なぜなら放射温度計やサーモグラフィはその輝度を面積における平均値としてみてしまうからである。 極小サイズになるとこれまで認識していなかった真の発熱が明らかになる。  半導体は常に極小設計を求める技術分野であり、サイズダウンによって高性能と低コストを追い求める産業である。発熱検出、温度評価、熱パターン分析は新たな検査手法の1つである。

回路・パターン設計熱評価装置

マスク製造工程や新たなデバイス開発においては回路・パターンの設計が行われます。線幅が狭くなり、極小エリアに複雑なパターンを設計する必要性が高まっている中、局所的な発熱・全体的な熱管理は高まっています。18. 台湾強化:①技適明日連絡、②輸出許可回避
特に局所的な発熱はシミュレーションで捉えることは難しく、実際に計測する必要があります。一方で対象が小さすぎて熱電対などの接触式温度計では(温度計の熱影響が大きいため)計測できず、非接触で計測する必要がある一方、微小なサイズを捉える画像計測が必要になります。 回路・パターン設計熱評価装置は顕微鏡サーモグラフィ「サーマルヴューX MCR」を用いて極小エリアの温度計測・温度パターンを測定し、局所の温度を捉え、全体的な温度評価を行います。

(ウェーハ)サーマル構造欠陥検査装置

 サーマル構造欠陥検査装置は、表面や内部構造の欠陥を検出し、その配線、パターン上の位置を特定するものである。
 サーマル構造欠陥検査装置では異物の付着によるランダム欠陥は観察しません。システマチック欠陥による通電内部抵抗の増加、断線等の接続不良をジュール熱や熱伝導・熱容量の差異によって観察します。   検査は、パターンの通電、パターン上部あるいは裏面からの加熱によって行います。

半導体デバイス熱評価装置

 先端半導体や新規材料、新開発の部品を用いたデバイス開発においてはその回路・パターンの発熱分布、駆動時性能の温度評価が必要です。線幅が狭くなり、実装部品が小さくなる中、局所的な発熱はますます予測困難なものとなっており、実際に計測する重要性が高まっています。 特に局所的な発熱はシミュレーションで捉えることは難しく、実際に計測する必要があります。一方で対象が小さすぎて熱電対などの接触式温度計では(温度計の熱影響が大きいため)計測できず、非接触で計測する必要がある一方、微小なサイズを捉える画像計測が必要になります。
 IC、抵抗、RF部品等の小型化・高性能化する度に熱的な課題が変わります。そのため半導体デバイスは実装品ごとに異なる表象を評価していきます。 半導体デバイス熱評価装置は顕微鏡サーモグラフィ「サーマルヴューX MCR」を用いて極小エリアの温度計測・温度パターンを測定し、局所の温度を捉え、全体的な温度評価を行います。また「サーマルヴューX DTR」を用いて差分計測や統計手法を用いた評価を行うことも可能です。

配線・リード・ボンディングワイヤの温度計測

 ウェハ、デバイス上の配線・リード・ボンディングワイヤの不良解析は構造解析とテスターを通常用いますが、非破壊検査では視覚的に確認できない箇所があり、テスターでは調べる箇所が多すぎます。
 通電時の温度計測により熱損失・ジュール熱を検出できることがあります。また配線や被膜など加熱プロセスの温度計測に用いられます。通常のサーモグラフィでは小さすぎて計測値にばらつきがでます。そのため高解像度かつ専用のキャリブレーションが必要になります。

材料熱特性評価装置

 新規材料を用いるとその半導体、デバイスは熱的な特性が変わります。
 熱伝導性、方向性、熱容量、電気抵抗によるジュール熱、耐圧・引張試験等様々な熱評価を行います。

微小領域加熱器評価装置

 効率的な製造、最適なエネルギー効率、少量多品種に応えるための技術開発が進んでいます。そのために局所領域を効率的かつ設計通りの加熱をする技術開発が進んでいます。
 微小領域の加熱を直接評する方法は顕微鏡サーモグラフィが唯一の手段です。伝統的な(セラミック)ヒータータイプや小型ハロゲンタイプからレーザー加熱まで「サーマルヴューX MCR」を用いた微小領域加熱器評価装置で評価します。

発光デバイス・発光デバイス封止材評価装置

 グリーンエネルギー・カーボンニュートラルのためにはマイクロLEDやOLED、レザー等新しい発光デバイス技術が不可欠ですが、小型化・低消費電力を求めた結果局所発熱が生じやすくなっています。
局所発熱は数百℃に達することもあり、またその封止材が120℃に達することもあります。結果デバイスや樹脂材が壊れます。「サーマルヴューX MCR」や「サーマルヴューX DTR」を用いて局所評価、差分評価を行う発光デバイス・発光デバイス封止材評価装置は完成品部材の評価に最適です。

加熱接着・光硬化型接着の温度計測

 接着の正確さは常に歩留まり向上のカギですが、接着加熱温度、圧力、位置の制御が重要です。ますます接着面が小さくなるデバイスにおいて温度計測は困難を極めます。
 「サーマルヴューX MCR」は小さな接着面や光硬化型接着剤等、極小エリアゆえに通常のキャリブレーションでは計測できない接着時の温度を計測できます。