集団の特徴を知るには計測しなければなりません。計測には様々な重要な指標があります。そのうちの1つが精度、と呼ばれるものでしょう。精度とは一般的に真値に対する誤差の程度を示します。その誤差は1つではありません。誤差の条件、定義によって精度の定義が異なります。計測器には多くの場合計測精度が表記されています。
しかしそれが全ての画素の精度か、画面全体の平均値か、繰り返し精度か等いずれの定義・条件下か理解する必要があります。ここで計測と精度について統計学的に見ていきましょう。
統計においても精度は同様にして用いられますが、定義がより細分化されています。統計において精度を指す言葉は複数あり、精度に関係する指標や概念には精密度、正確度、標準偏差、変動係数(CV)、誤差、バイアス、信頼性、妥当性、解像度等があります。
計測における精度でよく意味するところは正確度及び精密度です。以下精度に関係する用語を列挙します。
・正確度(Accuracy):真値に対してどれだけずれているか、そのずれの範囲、あるいはその概念。
・精密度(Precision):期待される計測値のばらつきそのもの、あるいはその概念。
・標準偏差(Standard Deviation、SD):平均値に対する各データのバラツキ。
・変動係数(Coefficient of Variance、CV):標準偏差を平均値で除して算出するデータのバラツキ。時間による計測値の変動などに用いる。
・誤差:真値に対する結果の差であり、どれだけ不確かかを示す概念。系統誤差(バイアス)と偶然誤差に分けて考えることが多い。
・バイアス:系統誤差。真値に対して観測した値がその設計上生じてしまう差。バイアスが小さいほど正確度が高い。
・偶然誤差:設計、系統誤差とは無関係にランダムに生じる誤差。偶然誤差が小さいほど精密度が高い。
・信頼性(Reliability):計測の観点では、測定誤差、特に偶然誤差が小さい測定の程度を指し、測定を繰り返しても安定した測定ができることを示す概念。
・妥当性(Validity):その測定法が妥当であるかを示す概念、および指標。妥当な測定対象(目的)、方法、理論に基づいているかの程度を示し、精度の観点では目的通りで正確度が高い測定であるかを主にみている。
・解像度:どれだけ細かく計測できるかという観測者側の性能値。分解能。解像出来なければ計測できないという考えから、精度の1つとして扱う場合がある。
精度はその定義や目的によって見ているものが異なります。信頼性高く妥当な計測のためにご活用ください。