コンセプト|サーマルヴューX MCR Type S



 撮影範囲10㎜角、発熱領域3㎜角をを切るような微小な温度計測は顕微鏡サーモグラフィでなければ計測できません。熱電対等接触型では温度計の方が計測対象より大きく、非接触放射温度計では撮影対象を正確に狙えない。
 MCR Type Sは顕微鏡サーモグラフィに必要な基本機能の全てを備えています。研究支援、発熱特定、不良解析等様々なシーンで長年利用されています。

最高クラスの高分解能

 微小領域の温度計測のためには、空間分解できなければ計測できません。イメージセンサ・レンズ・キャリブレーション・補正技術の全てが組み合わさって、サーマルヴューX MCRシリーズは最高性能の高分解能を実現しています。
 10μmを切る解像度から選択が可能な多彩なレンズを選択可能、キャリブレーションが選択できます。

オフセット精度調整

 

 冷却型と異なり通常サーモグラフィは雰囲気の影響を受けやすく、そのため測定値がふらつくことがあります。
 オフセット機能は別途基準となる温度に合わせ込むことで、温度精度、温度再現性を高めることが出来ます。感度ごと補正するので、単純な加減ではなく、全範囲にオフセットを適用することが出来ます。

リアルタイムに表示、動画撮影が可能。

 すぐに比較できる2画面表示。ライブ画像を左に、保存画像を右に表示できます。
  設定枚数分の静止画を連続で撮影することが可能です。  動画のように動作中の温度を撮影したり、デジカメのように数枚をまとめてとることでベストショットを選択することも出来ます。

低温域の高い温度分解能から2000℃計測まで対応。

 XA6150では2000℃計測が可能です。
 微小領域における高温現象の熱画像計測用機能。微小フラッシュランプ、セラミック等加熱器、超小型サイズの金属の溶融等に必要なダイナミックレンジを提供。

リアルタイムに指定点・ライン・エリアの温度情報をCSVに出力。

 サーマルヴューXでは熱画像の全画素温度データを連続でCSV出力することができます。
 1データごと別々のCSVに出力していきます。全画素の温度データをCSVで経時的に欲しい、あるいは別途ユーザー側で解析ソフトウェアを使用するなど、という場合に使用されます。

目盛表示

画面内に格子状の目盛を入れ、撮影範囲の寸法を表示することができます。
 測定対象が画面内に多数ある場合に距離や配置を簡易把握できる。

インターバル撮影

 設定した一定間隔で熱動画を自動保存していく機能です。  1秒から2時間まで1秒単位で設定することができます。  
 サーマルヴューXでは動画撮影は高速に行われるため、データ容量があっという間に膨れあがっていきます。そのため必要なデータのみ取得する、あるいは夜間に無人で自動計測したい、などの用途に使われます。

指定領域の放射率変更

 サーマルヴューXでは局所の放射率・背景温度設定を変更できます。そのため測定値は再計算されますが、その値に従って局所の色表示も再計算、反映されます。
 そのため、温度値だけでなく、色表示のよって局所の変化を視認することが容易にできるようになります。