コンセプト|サーマルヴューX

 価格100万円を切るサーモグラフィが発売されたのが約8年前です。コスト的に入手しやすくなったことで市場が大きくなり、その結果として価格の低下とパフォーマンスの向上が進んでいきました。  サーモグラフィはその数量として分電盤、設備の点検、あるいは建築物の検査のニーズが高く、その結果低価格で小型ハンディタイプが好まれ、それに見合った機種が多く出されました。

 また研究開発・温度計測向けには大型のハンディタイプが高解像度、高感度品として提供されてきました。  しかし、市場が大きくなり、ユーザーが増えるにつれて使う用途も広がっています。サーモグラフィの種類は極端に増えないため、結果サーモグラフィに合わせて使う、ということが起きています。  そこでサーマルヴューXが以下のコンセプトで生まれました。



  • ハイパフォーマンスカメラを、目的に合ったアプリケーションを選び、低コストで用途に合うように使う
  • カメラ(画素数、速度、波長)を選択
  • アプリケーションソフトを選択する
  • パソコンを使用することで高性能CPUと大容量メモリを低コストで利用する
  • ユーザーの使い方にあった物を選択する
  • アプリケーションの拡張性を持たせ、将来的な用途の変化にも対応する
  • クリック動作ベースの簡単な操作を追求
  • 機能のカスタマイズに柔軟に対応できる



  • 幅広いラインナップ。コスト重視からハイエンド高解像度版まで
  • 画素数5000画素、2万画素、8万画素、32万画素から選択
  • 全機種高感度マイクロボロメーターを採用。
  • 全機種最小温度分解能(NETD)は0.05℃以下(@30℃)。ミドル~ハイエンドクラスに相当。
  • 全機種ギガビットイーサネットによる高速通信。
  • PoE搭載。イーサネット経由の電力供給Power Over Ethernetが可能
  • 全アプリケーションでカメラ画素数に関わらずVGA(640x512画素)の大きな画像に表示
  • リアルタイム表示
  • マウスクリックで簡単操作
  • マウスオーバーで簡単に測定温度を確認

MCR  ミクロンレベルの解像度で熱画像を取得できる、顕微鏡サーモグラフィを幅広いラインナップで提供いたします。 その特殊性故、選択肢が少なく高価であることが多いのですが、精度を落とした廉価版や高温も対応できるハイエンド版まで、そのニーズとご予算に応じて選択することが可能です。  また、サーモグラフィによる計測は難解さを伴うことが多いのですが、顕微鏡による測定は顕微鏡故の難しさもあります。測定内容についてもお気軽にご相談ください。
HR  HRシリーズは主に人体の測定を行っている現場の方のニーズから少しずつ機能拡充していったサーモグラフィです。 HRシリーズはその数6種類のタイプにまで増え、豊富な機能の中から選択することが出来、現在も機能を拡充し続けています。以下、現在の機能の詳細になります。
DTR  検出、計測、分析のための産業・科学研究用サーモグラフィ、DTRシリーズ。旧CSVシリーズ、OFSシリーズ、TDシリーズを統合し、パワフルな信号処理と多機能性を持つGUIが特徴。サーマルヴューX独自の画像処理による美しい温度コントラストが得られる。動作時不良検出、経時変化計測、温度飽和管理、温度低下定量化等、旧シリーズで用いられてきた機能を強力に統合。 動画機能、ファイル名ショートカット機能を加え、CSV経時出力に対応したデータロガー感覚のType S、動画分析、定量解析に優れたType R、差分計測に対応したType D等種類豊富。カメラによっては内蔵可視カメラを持ち、RTSP経由の可視画像と合わせて比較することもできる。オートメーションから研究開発、不良分析まで幅広く対応できる最新サーモグラフィシステム。
FLIRA  新登場。サーマルヴューXのアプリケーションが提供する独自の画像処理による美しい温度コントラスト、動画、CSV出力、オフセット、差分等の様々機能、産業・科学研究の多くの用途に対応するGUIをFLIR Aカメラで用いることができる。 現在スタンダードのA35、A65、A615から、新しいA400、A700、廃版となったA5、A15、A315までGigE Visionカメラで利用可能(具体的な対応機種はお問い合わせください。)。新しく導入したFLIR Aカメラに足りない機能や、古くなり利用していなかったカメラのリニューアル利用等、サーマルヴューXアプリケーションのパワフルな性能をご利用ください。
CL   冷却型カメラ専用シリーズ。動作原理的に高速、高感度撮影が可能で、最短サブマイクロ秒で撮影が可能です。フレームレートの調整も自在でウィンドウイングによる高フレームレートも実現できまる。波長も近赤外から遠赤外まで選択できる。 高速に流れるプロダクトライン上の加熱、振動する物体の発熱計測、高速に温度変化する現象をとらえるためのハイエンドシリーズ。


MCR Type S、 Type R、 Type D
HR Type S、 Type R、 Type SC
DTR Type S、 Type R、 Type D
FLIRA Type S、 Type R、 Type D
CL Type S、 Type R