測定温度範囲は、サーモグラフィの性能の問題と用途に影響されますが、人体の場合はそれほど重要ではありません。
性能面ではサーモグラフィは一度に測定できる温度範囲が決まっています。
サーモグラフィが最大でどれだけの信号が得られるかが決まっているためです。そしてその測定温度範囲は各サーモグラフィメーカーが任意に選択して決めています。
その範囲をダイナミックレンジといい、温度範囲を割り当てる作業を較正といいます。
人体の場合強制的に冷やすなどしない限り周囲の温度以下になることはありません。
そのためほとんどの場合20~40℃測定できれば十分です。どのメーカーのサーモグラフィでもこの温度範囲は測定できます。
むしろ重要なのは精度と周囲温度に対する再現性です。次項でこれについて述べていきます。
次ページ>>目標精度
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目的(何を何のために)
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測定温度範囲
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目標精度
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感度(温度分解能)
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画像の細かさ(目的、対象物の大きさ、撮影範囲)
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サーモグラフィ設置条件(撮影距離、障害物、周囲の状況)